ウェーダーは、釣り道具の中でも決して安いものではない。
だからこそ、購入するときには「どのくらい長持ちするのか」「壊れたら修理できるのか」「高いけれど本当に買う価値があるのか」といったところが気になるものだ。
パタゴニアのウェーダーについて調べていると、「シムスと比べると耐久性が低い」という話を見かけることがある。自分はシムスのウェーダーを使ったことがないので、実際に比較したわけではない。だからこそ今回は、パタゴニアのウェーダーを約7年間使ってきた自分の経験から、実際の耐久性について書いてみたい。
自分が2019年に購入したのは、パタゴニアの「メンズ・スキーナ・リバー・ウェーダー」である。
結論から言えば、このウェーダーは約7年間使うことができた。
ただし、7年間まったくトラブルがなかったわけではない。
渓流でお尻を擦って破いたこともあれば、藪漕ぎでピンホールができて浸水したこともある。ソックス部分との接合部からじんわり水が入るようになったこともあった。
そのたびに修理しながら使い続け、最終的には2026年に新しいウェーダーへ買い替えることになった。
この記事では、2019年から約7年間使ったパタゴニアのウェーダーが実際にどこまで持ったのか、どこが壊れたのか、パタゴニアの修理対応はどうだったのか、そしてなぜ次もパタゴニアを選んだのかを書いていく。

なぜパタゴニアのウェーダーを選んだのか
そもそも自分はパタゴニアが好きである。
ロゴがかわいい。
それだけではなく、環境への考え方やフェアトレードなど、ブランドとしての姿勢にも共感している。
ただ、ウェーダーに関しては、それ以上に現実的な理由があった。
自分の体型に合うウェーダーが中々なかった

自分は身長は180cmで、かなり細身の体型。足のサイズは27.5cm。
以前使っていたウェーダーでは、胴回りのサイズに合わせており、ソックスのサイズは小さめだった。ソックスについては多少伸びるだろうという考えもあったからだ。
しかし、実際使ってみると、かなり足が痛くなった。何回か我慢して使ってみたが、なじむ様子もなかった。
ソックスタイプのウェーダーは機動性が高いことが最大の特徴であるので、足が痛くなって機動力が落ちるのは本末転倒である。
そこで買い替えを考えた。
そのときに選んだのがパタゴニアである。
パタゴニアには、細身で身長の高い人、そして足のサイズが大きい人にも合わせやすいサイズ展開があった。
自分にとっては、これがかなり大きかった。
「パタゴニアが好きだから」という理由だけではなく、実際に自分の体型に合うウェーダーだった。
これが2019年にメンズ・スキーナ・リバー・ウェーダーを選んだ大きな理由である。
パタゴニアのウェーダーを7年間使った

購入したのは2019年。
メインは中禅寺湖や鬼怒川水系でのルアーフィッシングである。
それ以外にも、遠征で朱鞠内湖、米代川、新潟の渓流など、いろいろな場所に持っていった。
シーズン中は結構使っていたので、7年間とはいっても、たまに釣りに行く程度で使っていたわけではない。
渓流では藪を歩くこともあるし、湖や本流では長時間ウェーディングすることもある。
遠征にも何度も持っていった。
それなりに使い込んだ7年間だったと思う。
7年間使って分かったパタゴニアのウェーダーの耐久性
では、実際に7年間使ってみて、どこがダメになったのか。
最初に壊れたのは、お尻


最初に破れたのは、お尻だった。
渓流で擦ってしまったのである。
ウェーダーそのものの耐久性というより、使い方の問題である。
すぐにパタゴニアのカスタマーサービスへ修理をお願いした。
パタゴニアの修理は安価であるのも魅力のひとつ。
そして、このときの経験が、後々までパタゴニアを好きでいる理由のひとつになった。
藪漕ぎでピンホール
その後は、藪漕ぎなどでピンホールができ、そこから浸水するようになった。
また修理。
しばらく使っていると、また別のところから水が入る。
また修理。
渓流を歩いていると、藪や枝、岩などとの接触はどうしても避けられない。
自分の場合は、そうした使い方によるダメージも結構あったと思う。
ソックスとの接合部からじんわり浸水

そして、だんだん厳しくなってきたのがソックス部分との接合部だった。
そこから、じんわり水が入るようになった。
何度か修理に出した。
そのたびに修理してもらった。
ただ、あるときパタゴニア側から「そろそろ寿命である」と言われた。
それでも、自分としてはまだ使いたかった。
そこで、もう一度修理をお願いした。
メーカーから寿命と言われたあとでも修理してもらえたのは、素直に嬉しかった。
生地の劣化も出てきた

さらに、ウェーダーの生地の一部には劣化も見られるようになった。
いわゆる加水分解である。
ゴアテックスは加水分解しにくいと言われる一方、自分が使っていたモデルはH2Noというパタゴニア独自の防水透湿素材を採用していた。
長年使っていればこうした劣化が出る可能性があることは、購入時からある程度覚悟していた。
できれば修理して、もう少し使いたかった。
実際、修理できる部分は修理してきた。
ただ、最終的には水漏れが再発するようになった。
さすがに「もう限界かな」と思った。
壊れても使い続けられた理由は、パタゴニアの修理サービス

自分がパタゴニアを好きな理由のひとつが、この修理対応である。
宅配便でカスタマーサービスへ送れる
店舗もそれほど遠くはなかったが、わざわざ持っていくのは面倒である。
そこで、自分の場合は宅配便で直接カスタマーサービスへ送った。
修理内容や方針についても、担当者からメールで連絡が来たり、場合によっては電話で確認してくれたりした。
かなり手厚い印象だった。
型落ちでも修理してくれる
自分が好きなのは、型落ち製品でも修理を受け付けてくれるというパタゴニアのスタンスである。
ウェーダーに限らず、壊れたらすぐ新品に買い替えるのではなく、直せるなら直して使う。
この考え方が、自分の感覚にも合っている。
修理期間は、混雑状況にもよるが、約1ヶ月程度。
返ってきた荷物にかわいいステッカーが入っていたり、返送にかかる送料が安かったりする。
細かいところだが、こういうところもパタゴニアらしくて好きだった。
何より、修理をお願いするたびに「もう古いから対応できません」と突き放されることがなかった。
メーカーから「そろそろ寿命」と言われた後でも、修理できる部分については対応してくれた。
これが結果的に、約7年間使い続けられた大きな理由だと思っている。
7年間使ったパタゴニアのウェーダーの結論
正直に言えば、もう少し使いたかった。
でも、まあいいかな、という感じでもある。
2019年から2026年まで、約7年間。
何度も修理した。
そして、かなりの頻度で釣りに使った。
そう考えると、よく持ったと思う。
何より、修理してくれたからこそ、ここまで使えたと思っている。
何度も修理しているうちに、ウェーダーそのものにも愛着が湧いた。
単純に「7年で壊れたウェーダー」ではない。
自分にとっては、「7年間、修理しながら使い切ったウェーダー」という感覚のほうが近い。
なぜ買い替えた?最後の決め手は「遠征先での浸水リスク」

メンズ・スキーナ・リバー・ウェーダーを最後に使ったのは、今年の米代川遠征だった。
ここで、買い替えを決断した。
理由は単純である。
遠征先で浸水したら困るからだ。
遠征では、荷物を大量に持っていくことができない。
着替えも限られている。
もしウェーダーが大きく浸水したら、ズボンまで濡れてしまう。
その状態で釣りを続けるのは面倒である。
何より、せっかくの遠征をウェーダーのトラブルで台無しにしたくない。
「まだ使えるかもしれない」という状態と、「遠征で安心して使える」という状態は違う。
そう考えて、7年間使ったウェーダーから新しいものへ買い替えることにした。
次に選んだのはスウィフトカレント・トラバース・ジップフロント

今回購入したのは、パタゴニアの「メンズ・スウィフトカレント・トラバース・ジップフロント・ウェーダー」である。
今回、次もパタゴニアにした理由はいくつかある。
まず、フロントジップ。
そして、自分の体型に合うサイズがあったこと。
さらに、旧モデルから耐久性が向上するような改良がされていることにも期待した。
7年間使った旧モデルで、実際に自分が経験したのが「シームや接合部からの浸水」だったので、ここはかなり気になるところである。
新型トラバースを実際に履いてみた感想
フロントジップはやっぱり楽
新しいトラバースを履いて、まず感じたのがフロントジップの便利さである。
これは確かに楽だ。
周りでも「フロントジップは着脱が楽」と聞いていたが、実際に使ってみると納得した。
ウェーダーを履くとき、脱ぐときのストレスが少ない。
釣りの準備や片付けで、こういう小さな違いは意外と大きい。
サイズ感は今回も問題なし
そして、自分にとってかなり重要なのがサイズ感である。
これも問題なかった。
旧モデルに引き続き、自分の体型に合うサイズがあった。(選択したサイズはSRM)
さらに、軽さや動きやすさも申し分ない。
今のところ、ウェーディング中の動きに関して不満はない。
ポケットの位置は旧モデルのほうが好き

逆に、旧モデルのほうが良かったと思うところもある。
それがポケットの位置である。
個人的には前のモデルのほうが使いやすかった。
とはいえ、「これは困る」というほどではない。
「まあ、いいか」という程度である。
フロントジップの便利さや、サイズ感、軽さ、動きやすさを考えれば、十分許容できる部分だ。
シムスやフォックスファイヤーも検討した
今回、買い替えるにあたって、シムスやフォックスファイヤーのウェーダーも検討した。
ゴアテックスを使ったモデルには、やはり耐久性の面で魅力を感じた。
シムスは価格こそ高いものの、耐久性の高いウェーダーという印象がある。また,着た時のシルエットがとても美しい。一方で、保証やアフターサービスについて調べていると、自分には少し手続きが面倒に感じる部分もあった。またサイズにも不安があり、欲しいモデルを試着できる店が近くになかった。
フォックスファイヤーも候補に入れていたが、こちらは自分の体型にちょうど合うサイズが見つからなかった。
結局、どちらも良い製品だと思うが、自分の体型に合うサイズがあること、7年間使ってきた実績があること、そして修理などのアフターサービスに安心感があることを考えて、今回もパタゴニアを選ぶことにした。
結局、またパタゴニアを選んだ理由
ゴアテックスには惹かれた。
でも、7年間パタゴニアのウェーダーを使ってみて、パタゴニア製品もかなり長持ちすることが分かった。
そして、壊れたときのアフターサービスもしっかりしている。
修理期間中には、お願いすればウェーダーのレンタルにも対応してくれると聞いている。
さらに、自分の体型に合うサイズがある。
そして、何よりデザインが好きである。
ロゴも好きだ。
結局、そういうところも含めてパタゴニアなのである。
7年間使った経験があるからこそ、今回も「またパタゴニアでいい」ではなく、「またパタゴニアがいい」と思えた。
パタゴニアにもゴアテックスのウェーダーがあったら嬉しい
ゴアテックスを採用したウェーダーも選択肢としてあったらいいと思う。
多少価格が高くなってもいい。
今回、他社製品を検討してみて、やはりゴアテックスの耐久性には魅力を感じた。
実際、自転車通勤用で使っているゴアテックスのレインは約20年使用しているが、シムテープは劣化して補修しているものの、生地自体は問題なくまだ使用できているという経験から、ゴアテックスはかなり耐久性がある生地だと思っている。
パタゴニアでは現在、GORE-TEX ePEを採用した製品も展開している。PFASを意図的に添加せず、従来のゴアテックスより環境負荷にも配慮された素材である。
この素材がどこまで耐久性があるのか分からないが、ウェーダーでも「環境への配慮」と「より高い耐久性」を両立したモデルが出たら、個人的にはかなり気になる。
もちろん、今使っているトラバースが何年持つのかは、これから実際に使ってみないと分からない。
パタゴニアのウェーダーはこんな人におすすめ
7年間使って、そして新しいモデルまで購入した自分が思うのは、パタゴニアのウェーダーは誰にでも絶対おすすめ、というものではない。
しかし、次のような人にはかなり合うと思う。
パタゴニアのデザインやロゴが好きな人
これは単純だが、結構大事である。
自分はロゴが好きだ。
好きなものを身につけて釣りをする。
それだけで、ちょっと気分がいい。
修理しながら長く使いたい人
今回、自分が7年間使えたのは、修理できたからである。
穴が開いたら修理。
浸水したら修理。
それを何度も繰り返してきた。
パタゴニアは、製品を修理して長く使うという考え方を打ち出している。
「壊れたら新品」という考え方ではなく、「直せるなら直して使う」という考え方が好きな人には、合っていると思う。
自分の体型に合うウェーダーがなかなか見つからない人
そして、自分のような特殊体型の人である。
身長180cmでかなり細身体形、足のサイズは27.5cm。
こういう体型だと、ウェーダー選びは意外と難しい。
「足に合わせたら胴回りが余る」という人なら、パタゴニアのサイズ展開は一度チェックしてみてもいいと思う。
参考までに、自分の選んだサイズはSRMである。
まとめ|7年間使って、結局またパタゴニアを買った

2019年に購入したメンズ・スキーナ・リバー・ウェーダー。
約7年間使った。
途中で何度も壊れた。
お尻を破ったこともあった。
藪漕ぎでピンホールもできた。
ソックスとの接合部から浸水するようにもなった。
それでも、そのたびに修理して使い続けた。
最後にはメーカーから「そろそろ寿命」と言われたが、それでももう一度修理してもらった。
そして、最後に買い替えを決めた理由は「完全に壊れたから」ではない。
米代川への遠征で、遠征先で浸水するリスクを避けたかったからである。
7年間使ったスキーナ・リバー・ウェーダーには、かなり愛着がある。
もう少し使いたかったという気持ちもある。
シムスのウェーダーを使ったことがないので実際の比較はできないが、仮に耐久性でシムスに劣るとしても、7年間使って修理しながらここまで付き合ってくれたのであれば、自分としては十分だと思っている。
そして今は、新しいスウィフトカレント・トラバース・ジップフロント・ウェーダーを使っている。
フロントジップは確かに楽。
サイズ感もいい。
軽くて動きやすい。
今のところ、かなり満足している。
あとは、このウェーダーが何年、自分の釣りに付き合ってくれるのか。
また買い替えが必要になったときは、何年使ったのか、どこが壊れたのかを書いてみようと思う。





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